「デジタルサイネージ」と言えば、電子広告としての使い方が一般的です。電子広告はテレビや動画で流れるCM広告とは異なり、街中や商業施設で使用されることが多く、人に不快感を抱かせず興味を惹くような内容のものから、案内掲示板のように必要な人に必要な情報が届くように活用されているのです。テレビのCMであれば、番組の間に挟むCMが多すぎて、番組を楽しむのに邪魔だと思うことがあるはずです。また、動画を観ているときに流れる広告は、なぜ早口で口調が強いのだろうと不快感を抱く方も多いのではないでしょうか。

ですが動画サービスはインターネットで利用できるサービスであり、ネットの世界では「情報を早く流す」ことがもっとも重要で、そのため早口で強い口調の広告が多いのです。ところがデジタルサイネージは、設置されている場所や人にマッチした内容を表示させるように考えられているため、不快感を抱かせることや「情報が氾濫していてうるさい」と感じることが少ないのです。デジタルサイネージの適材適所で言うと、たとえば若者の街であり流行の発信地である渋谷と原宿では今はやっているアイドルのライブ告知を流す、オタクの聖地と呼ばれる秋葉原ではアニメのアイドルの告知を流す、と言った風に場所によってマッチする広告が流れるように工夫されています。とくに東京の駅であれば、駅構内が長いため、歩いている間にも楽しめる横長の広告が設置されることもあるのです。